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続けて平松邦夫氏よりご回答いただきましたので以下に掲載致します。


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「芸術文化政策に関する公開質問状」回答

平松邦夫


1.なぜ、文化芸術は大切だとお考えですか。

確かに、芸術文化の価値は数字に表すことはできず、「数値目標」に基づいた市政改革のもとでは軽視されがちです。これが、現在の大阪市の経費節減にともなう文化施策の縮小という流れにつながっているのでしょう。しかし、私は芸術文化と都市の活力は密接に結びついていると思います。なぜなら、現在は、かつて大阪市の臨海部に立地していたような重厚長大型産業が価値を生み出すのではなく、都市に多様な人びとやアイディアが集まり、ぶつかり合う中で、これまでになかった新しい価値が生み出される時代だからです。これは私が長年メディアに関わってきて実感していることでもあるのですが、世界中から多様な人びとやアイディアを惹き付け、それらを仲立ちし、しかもバブル時のような浮ついたものにしないために、都市には良質な芸術文化が不可欠だと考えています。



2.どのような芸術文化政策をお考えですか?芸術文化の活性化のためには、どのような機会を提供すべきだと思われますか?また創造人材の育成についての具体的な方法をお示し下さい。

もちろん、芸術文化そのものを担うのは、今も昔も時の権力から自由な「民」であるべきです。一方、自治体が政策として行うべきなのは、多様な人びとやアイディアが集まる懐の深いまちづくりを進めるとともに、芸術文化が創造され、表現され、そして鑑賞される「場」を提供することだと思います。そのような「場」が不足し、創造し表現する側と、それを鑑賞し批評する側との「対話」が行われないからこそ、アメリカ村をはじめとした落書きのようにマイナスの方向の現象が起こってしまうのではないでしょうか。
ただし、「場」は恒久的で大人数が収容できる「ハコもの」である必要はないはずです。大阪市という個性的な都市の様々な場所・局面に「場」をつくりこむべきです。そのために、区民センター・区民ホールはもとより、市役所・区役所、学校、駅、街路、公園、河川、遊休地など、様々な公共施設・公有地の活用方法について、ワークショップやコンペなど多様な手法を用いつつ、市民やアーティストの参加のもとであらゆる観点から検討できる態勢を整えたいと思います(その際職員には、法律や縦割り行政の壁を当然のこととするのではなく、むしろそれをどうやって乗り越えていくのかについて市民とともに考えていくような姿勢を求めていきます)。また、企業の施設・空間や商店街など、様々な資源を所有する民間に対しても「場」の提供を求めて協議します。
このような「場」で芸術を鑑賞し、また「場」づくりに参加する過程で、市民の芸術文化に対する感性も磨かれるはずです。それがかつて旦那衆が芸能を育んだように現代のアーティストを育て、その結果良質な芸術文化が創造され、都市の活力が生まれる、という好循環を期待しています。


3.すでに公表された何人かの予定者のマニフェストなどに、公民協働での芸術文化政策推進組織の設立運営に関しての記述が見られますが、具体的にどのようにそれらの取り組みを推進していくお考えでしょうか?また、その際、関係外郭団体や府との関係はどのような調整をなさいますか?

具体的なとりくみは2.への回答で示したとおりですが、官民協働での組織の設立運営に関しては、あらかじめ「官」の側から具体的な組織体制や枠組みを提示すべきものではないと考えています。むしろ、市民参加・アーティスト参加によって様々なとりくみが行われる過程で、官主導ではない対話と協働の「場」がつくられ、「アーツカウンシル」として提案されているような組織の設立への動きが生まれることを期待しています。
そのような「場」に関係外郭団体や府が参加することは自然でしょうし、府市共同のイベントや府所管施設の活用等に関しては、大阪市が責任を持って協議・調整していくべきです。
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by osaka-ac | 2007-11-13 19:56 | お知らせ
姫野浄氏よりご回答いただきましたので以下に掲載致します。


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「芸術文化政策に関する公開質問状」回答

姫野浄


1.なぜ、文化芸術は大切だとお考えですか。

文化芸術は人々に楽しさや感動、精神的安らぎや生きる喜びをあたえています。また、豊かな人間性と創造力を育みだしています。こうした文化芸術は、人々が豊かに楽しく生きていくために、国や自治体の中心的施策となるべきと考えています。
そのため、市長選挙をたたかううえで、「市民による創造都市づくり」を提案しています。市民の創造的な活動によって創り出す豊かな文化・芸術は、地域に息づく歴史のもとで、地場産業が創造的に発展し、様々な社会問題の解決にもつながるものと考えています。現在の大阪市は大規模開発や同和事業に巨額の税金を投入し、財政難をまねき、文化予算は必要経費を除けばわずか12億円という貧困文化行政の実態にあります。文化芸術を市政の中心におき、草の根の文化芸術を育てていきます。


2.どのような芸術文化政策をお考えですか?芸術文化の活性化のためには、どのような機会を提供すべきだと思われますか?また創造人材の育成についての具体的な方法をお示し下さい。

大阪市内はこの数年来、近鉄劇場、同小劇場や歴史ある中座などが廃館し、ピロティーホールは来年に閉鎖が決まり、新歌舞伎座の廃止も報道されているところです。そのうえ、さらにフェスティバルホールの5年休館、厚生年金会館の廃館は重大事態と考えています。これでは、オペラやミュージカル、バレーなどの芸術文化を観られなく事態となり、アーティストも育たない都市となってしまいます。廃止させてはなりません。
 以下は、10月4日に発表した「基本政策」にかかげた「文化政策」です。
大阪市は04年に「大阪市芸術文化振興条例」を制定しましたが、実際の文化行政の貧困さと施策の後退は驚く現状です。たとえば、07年3月に大阪市の消防音楽隊が廃止となり、大阪市の文化をになってきた大阪都市協会も解散し、また、演劇やコンサートの会場として親しまれているピロティーホールを廃止する計画です。政令指定都市の文化予算の比較(史跡保護、美術館・博物館経費を除いて)でも、05年度の予算額で、大阪市約12億円に対し、横浜市が約69億円、京都市約40億円、名古屋市約21億円、神戸市約21億円(季刊『上方芸能』07年6月号から引用)と政令指定都市のなかでも際だって低いものです。
このようななかで、大阪市は07年3月に芸術文化創造都市の実現を課題にした「大阪市創造都市戦略ver.1.0」(市民主導の創造都市づくり)を発表しました。昨年10月の原案には、芸術、文化の言葉が入っておらず、大阪の文化芸術関係者の大きな批判を呼び、さまざまな意見や議論をへて、芸術文化を取り入れた今回の戦略案になった経過がありました。このような事情を反映して、大阪の主要な文化、芸術団体を会員とする大阪文化団体連合会や「大阪市『創造都市戦略』における芸術文化の果たす役割の再考を願う市民の会」が実効性のある文化行政の推進のために大阪市に嘆願書や要望書を寄せました。大阪市のいう「生活市民や都市の魅力づくりに果たす芸術文化の役割がますます大きくなることから、文化創造を創造都市戦略の主要な柱と位置づけ」が着実にすすめられるかどうか文化関係者だけにととまらず大阪市民も注目しています。多くの文化芸術関係者や愛好者は、大阪の劇場の削減、公演回数の激減によって文化をとりまく環境が悪化する中で、大阪市が主体となって大阪府や民間が協議、協力して大阪の真ん中、大阪市内での文化施設増設のとりくみ、草の根文化への援助などをすすめることを求めています。このような大阪市民にこたえ、つぎのような文化芸術プランを推進します。
プラン1 大阪文化団体連合会や「大阪市『創造都市戦略』における芸術文化の果たす役割の再考を願う市民の会」が提唱する、第三者の専門家や市民を含めた「芸術文化協議会(アーツカウンシル)」のような委員会の設置にむけて準備をすすめます。
プラン2 大阪市の芸術文化行政は草の根文化を基調として、さまざまな文化芸術団体への援助施策を重視します。そのために、大阪市全体の文化施策を系統的、総合的に掌握する文化部門の機能強化し、24の区役所に文化芸術に対する区民の相談や企画をおこなう窓口を設置するなど文化行政を機構の上からも強化します。
プラン3 大阪市にもともと計画案のある総合的な文化芸術ホールの建設要求は強いものがあり、フェスティバルホールの建替、厚生年金ホールの廃止売却問題が浮上するなかでいよいよ関心が高くなっています。こうした文化施設について、市民合意に向けた検討を開始します。現に進められている近代美術館の建設も急がれます。また、区民ホールの建替がはじまっていますが、区内のさまざまな団体や区民の要求に耳をかたむけて文化芸術を親しめる施設にしていきます。
プラン4 文化施設がつぎつぎと指定管理者制度におきかえられています。このことによる、不便さや、新たな負担が起きないように検証することが必要です。文化施設を指定管理者制度の対象とせず、会館の利用者、鑑賞者などの意見が反映され、改善できるような手立てをうてる部署などを検討します。
プラン5 演劇関係者などの努力で稽古場や少人数の演劇場が実現していますが、これらの成果を生かして、ひきつづき、小学校の跡地、公的施設の空間、公共用地などを利用するさまざまな文化施設をつくり、地域コミュニティーセンターの役割が果たせるようにすすめます。


3.すでに公表された何人かの予定者のマニフェストなどに、公民協働での芸術文化政策推進組織の設立運営に関しての記述が見られますが、具体的にどのようにそれらの取り組みを推進していくお考えでしょうか?また、その際、関係外郭団体や府との関係はどのような調整をなさいますか?

上記、文化政策でお示ししています。
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by osaka-ac | 2007-11-13 19:41 | お知らせ
先日11月2日付で大阪市長選候補者4名に「芸術文化政策に関する公開質問状」を送りました。市長選は大阪市の文化行政や芸術活動についてターニングポイントとなる可能性があると考え、会の活動の視点から次の3点についてお伺いをした次第です。早速お一人から回答がありましたので、以下に掲載します。


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「芸術文化政策に関する公開質問状」回答

橋爪紳也


1.なぜ、文化芸術は大切だとお考えですか。

 大阪は、かつて八百八橋を架け、安治川を掘り、大阪天守閣を復興し、通天閣を再建し、市内の小学校の多くも市民の寄付で創設しました。市民と行政、経済界と行政がともに手を携え、大阪を支えてきましたし、文化・芸術はその中で大きな役割を果たしてきました。そんな大阪人の「自信」と「誇り」を取り戻すためにも、21世紀の大阪は、文化によって支えられた都市として、世界から注目を浴びる必要があります。大阪の発展と文化芸術は切り離せない関係にあるのです。

2.どのような芸術文化政策をお考えですか?芸術文化の活性化のためには、どのような機会を提供すべきだと思われますか?また創造人材の育成についての具体的な方法をお示し下さい。

私は大阪市を歴史と文化、自然を活かした、世界有数の都市にしたいと考えています。10年をめどに文化創造産業を基幹産業の一つに育成します。例えば、市民との協働でミナミを音楽産業、中之島西部などを現代美術とデザイン文化の拠点にします。
 また、都心の水辺を舞台に市民参加型のまちづくりを展開し、大阪の文化的な都市景観の維持・向上に努めます。人道橋や公園などの水際空間の利用を進めるため、積極的に市民からの提案を受け入れ、水際空間の管理・運営を市民グループに委託します。
また、歴史的建築物の活用を民間の知恵と力で推進します。例えば桜宮公会堂周辺の再整備、旧大阪市立博物館の利用促進を市民参加により進めていきます。市民が愛着を持つ歴史的建造物の再開発にあたっては、その建物の歴史的評価・美術的評価・都市美観の維持・向上に配慮します。

3.すでに公表された何人かの予定者のマニフェストなどに、公民協働での芸術文化政策推進組織の設立運営に関しての記述が見られますが、具体的にどのようにそれらの取り組みを推進していくお考えでしょうか?また、その際、関係外郭団体や府との関係はどのような調整をなさいますか?

市民が受け手となる文化行政から、積極的な市民参画を重視する文化政策へと転換を進めたいと考えています。一例として、公民協働で芸術文化政策を協議するための組織である「アーツ・カウンシル」の設立に向けた支援を行います。大阪版「アーツ・カウンシル」はボランティアによる民間組織を想定、大阪市はその設立と運営の支援を行います。活動を公開することで、より多くの市民の参画と協働により、新しい文化政策のあり方を議論し、具体的な形にしていきます。府や関係外郭団体とも、協議などを通じて協力していきたいと思います。
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by osaka-ac | 2007-11-09 23:35 | お知らせ